Adobe、生成AIを活用した次世代クリエイティブスイート「Adobe Firefly 3.0」をリリース
アドビ株式会社は2025年10月31日、生成AI技術を全面的に統合した次世代クリエイティブスイート「Adobe Firefly 3.0」を正式にリリースした。Firefly 3.0は、テキストから画像・動画・音声を生成できるだけでなく、既存のコンテンツの編集や拡張も高度に自動化できる革新的なツールとなっている。今回のアップデートで最も注目されているのは、「Generative Fill 3D」機能だ。これは、2D画像から3Dモデルを自動生成し、さらにそのモデルに対してテキスト指示で編集を加えることができる。例えば「この建物を夜景にして、窓に明かりを灯す」といった指示だけで、複雑な3D編集作業を数秒で完了できる。また、動画編集においても大きな進化が見られる。新機能「Video Extend AI」は、短い動画クリップを自然に延長したり、特定のシーンを削除してもシームレスにつなげたりすることが可能だ。これにより、動画制作の工数が大幅に削減されると期待されている。さらに、商用利用を前提とした著作権保護機能も強化された。Firefly 3.0で生成されたすべてのコンテンツには、Adobeが保証する「Content Credentials」が埋め込まれ、生成AIによって作られたことが明示される。これにより、企業が安心して生成AIコンテンツをマーケティングや広告に活用できる環境が整った。価格は、Creative Cloudの既存プランに含まれる形で提供され、追加料金なしで利用可能。ただし、高度な3D機能や大量の動画生成には「Firefly Premium」プラン(月額4,980円)への加入が必要となる。アドビのCEOシャンタヌ・ナラヤン氏は「クリエイティブプロセスを民主化し、誰もがプロフェッショナルレベルのコンテンツを作成できる時代を実現する」と述べた。
記事提供
ITmedia NEWS
公開日
2025-10-31